組織が一丸となって仕事をする上で重要な役割を果たすのが、会社の基本的価値観です。一般的には“組織が常に掲げている主義・主張”“変わることのないポリシー”と定義され、社是・社訓として明文化している会社もよく見受けられます。
基本的価値観を共有し、一人ひとりが体現することで、メンバーの足並みが揃い、組織としても大きく成長できます。価値観に基づき判断・行動することで、仕事のパフォーマンスアップ向上や組織としての一体感が醸成できるのも、基本的価値観を打ち出すメリットです。

仕事をする上で大切にしている基本的価値観。組織経営に欠かせない要素だと語られる一方で、会社によっては明文化された価値観が実態に即していなかったり、社員に浸透していなかったりするケースも珍しくありません。ただ言葉として存在するだけでなく、所属する社員一人ひとりが深く内容を理解して自分事に捉え、体現できるかが重要です。
深く理解して、体現する…口にするのは容易いですが、経歴・考え方が異なるメンバー全員が実践していくとなると、なかなか骨が折れます。

本記事では、私たちハーブ健康本舗が大切にしている基本的価値観をまとめた冊子『フィロソフィーブック』を紹介しつつ、どのように理念・ビジョン・指針を運用しているのかについて、ご紹介します。
創業時から変わらぬ思いを明文化!ハーブ健康本舗の「フィロソフィ―ブック」とは?
ハーブ健康本舗では、会社の基本的価値観を一冊の冊子にまとめ、全社員に配布しています。
冊子の名前は『フィロソフィーブック』。哲学を意味するフィロソフィー(philosophy)は、ビジネスにおいては企業の理念・指針・目指す方向性を示す言葉です。

フィロソフィ―ブックにまとめられているのは、1998年の創業当時からずっと大切に考えてきた、会社の根底にある価値観の数々です。企業として持続的に発展し、掲げたビジョンを実現していくために、全社員が体現すべき信条・行動指針、社内ルールを明文化しました。
創業時から変わらず大切にしている根本的価値観。ベースにあるのは、「お客さまの期待を超えること」、そして「新たな喜び・感動をお届けすること」という信念です。

この根本的価値観に向き合い、実践していくためには、お客さまの想像をはるかに超える“すごい”商品・“すごい”サービスを提供し続けなければなりません。お客さまに喜んでいただけるよう妥協せず取り組むことは、お客さまからの信頼が獲得できるのに加え、会社と社員の持続的な発展につながっていきます。
長年変わらぬ会社の想いを、メンバー一人ひとりに魅力的&わかりやすく浸透させたい。そんな思いで、『すごいの出そう』という企業理念が誕生しました。

『すごいの出そう』精神をベースに、達成するべき取り組み・価値基準・未来像を、さまざまな言葉で明文化。それらを項目ごとにまとめたものすべてが、フィロソフィーブックにまとめられています。
フィロソフィーブックに表現された価値観は全てのメンバーに共有され、各自日々の業務を通じて体現できるよう心がけています。目標・目的を明確にし、常にベストを尽くす。メンバー個人の夢の達成、ひいては会社・お客さまの夢を実現するには、メンバー一人ひとりが価値観に基づき行動し、高い目標に向かって最後まであきらめずにやり切ることだと、私たちは考えています。
フィロソフィ―ブックが一部刷新!内容を一部紹介
根本的な価値観は創業当時から変わりません。ですが、目指す目標・組織の規模が変わるのに合わせて、価値観の表現や言葉づかいをマイナーチェンジしているハーブ健康本舗。
2025年に入り、一部表現を見直し、リニューアルいたしました。表紙デザインの色味・フォントが刷新されたのに加え、掲載内容が一部アップデート!

フィロソフィーブックには、 ハーブ健康本舗社員の指針として、【1】フィロソフィー【2】クレド【3】リーダーズクレド【4】ルールの4つが掲載されています。抜粋して中身をご紹介させてください。
【1】 理念や会社の目指す方向性 [フィロソフィー]
具体的には、会社の根底にある価値観を示した企業理念『すごいの出そう』のほかに、以下の価値観を明文化しています。

- ビジョン(社会をどんな風に明るく変えるか、未来のイメージ)
- ミッション(私たちが達成すべき取り組み、最終目標)
- コンセプト(ものづくりの信念、競争優位性、実行原理)
- アイデンティティー(あるべき自己像、私たちが何者であるか)
- バリュー(仕事をする上で優先すべき価値基準)
さまざまな価値観のひとつ[コンセプト]は、競争優位性や実行原理を示す価値観です。商品開発やサービスの企画をする際に大事にしている、ものづくりの信念が込められています。

ハーブ健康本舗が提供している商品やサービスのすべては、お客さまの視点で物事を考え、お客さまの気持ちをとことん想像して設計・具現化されています。
「ハーブ健康本舗に出会えて、本当によかった」と心から喜んでもらえるよう、ユーモアをもって商品・サービスの魅力を伝え、胸を張って提供できる高い禀質を目指す。ものづくりへの強い思いをコンセプトとして表現し、忘れないようにしています。

企業理念をはじめとするハーブ健康本舗のフィロソフィーは、コーポレートサイトでもご紹介しています。よければぜひご一読ください。
【2】ラテン語で行動指針を意味する[クレド]
私たちが日々の仕事を通じてビジョンを実現するために、クレドに表現された考え方・行動基準を全員で共有し、クレドに基づいて判断・行動するよう心がけています。

「お客さまの視点で物事を考える」「目標は高く、明確に設定する」「チームワークを重視する」といった内容が、テーマ別に22項目まとめられています。
通販業界はもちろん、社会で仕事をする上で当たり前にこなせないといけないことばかり。
でも、常にパーフェクトにこなせるかというと、意外と難しいものです。

業務量が増えたり納期が差し迫ったり、業務が忙しくなった状況でもビジネスパーソンとして結果を出すために必要な行動指針を忘れないよう、事細かに明文化して定期的に見返せるようにしています。
本ブログでは、クレド挑戦企画と題して、行動指針に沿って高い目標にチャレンジするメンバーの挑戦をおいかける企画を敢行しています。実際のクレドの中身もご紹介していますので、こちらもぜひ読んでいただけますと幸いです。
【3】部門・部署の責任者向けに特化した行動指針[リーダーズクレド]
フィロソフィ―ブックのリニューアルで、新たに追加されたのがこのリーダーズクレド。部門・部署の責任者向けに特化した、24項目の行動指針です。

仕事におけるリーダーは、任された部門・部署の経営をできなければなりません。個人の成長と組織の発展に尽力できる理想のリーダー像の行動指針が、このリーダーズクレドに表現されています。
もともとは部署責任者向けにだけ配布・共有されていたリーダーズクレド。組織が成長するにつれ、リーダーとして活躍するメンバーがさらに増えるように、今期より全メンバーにも内容を共有することになりました。

リーダーとしてどのようなマインドを持つべきか。リーダーシップとは何なのか。マネージメントとは何をする仕事なのか。ハーブ健康本舗のノウハウがたくさん詰まっている、特別な指針です。
【4】気持ちよく前向きに仕事をするための[ルール]
メンバー全員が気持ちよく前向きに仕事ができる職場環境をつくる上で、最低限守るべき[ルール]を明文化。一部は執務室に掲示しています。

円滑な業務推進を実現すべく、メンバーがもつべき基本的な姿勢を示した「ベーシックルール」。気持ちのよい挨拶と、配慮をもった言動を心がけるよう、明文化されています。当たり前のことですが、とても大事なこと。
社内ではもちろん、来社されたパートナー企業のご担当者さまや面接で来られた求職者の方にも、明るく「こんにちは」「お世話になります」と挨拶するメンバーが多いハーブ健康本舗。「仕事中でも挨拶してくれるのが嬉しいです」とお褒めの言葉をいただくこともあります。

もうひとつ、仕事を円滑に進めるための組織運営上の「コミュニケーションルール」を定めています。仕事上のコミュニケーションがうまくいかないと、認識の齟齬や思わぬ伝達ミスで、致命的な失敗につながりかねません。
報告・相談は誰にどう行うのが適切か。仕事を依頼する時は何に気を付ければよいか。会議やミーティングではどう振るまえばよいか。気を付けるべき要点が簡潔にまとめられています。
基本的価値観に向き合う、朝礼の時間
企業理念にクレドにルール…会社として大切にしている価値観がすべてまとめられたフィロソフィ―ブックは、ただメンバーに配布されて終わり…という訳ではありません。
毎日の仕事で理解を深め、価値観を体現できるようになってほしい。そんな想いで、ハーブ健康本舗では朝礼の時間に、フィロソフィ―ブックに記載された価値観に触れる時間を設けています。

毎朝開催される部署責任者の朝礼。各部門の責任者・リーダーが集まり、全社での共有事項や確認・相談事をシェアしています。
必要な連絡事項の共有が一通り完了すると、その日の朝礼当番がリーダーズクレド24項目の中から順番でひとつを音読し、テーマに沿った1分間スピーチを実施しているんです。

責任者クラスのメンバーともなると、担当部門の運営・目標管理・育成・採用など幅広い業務を任された面々が勢揃い。
日々忙しいメンバーばかりですが、朝礼ではしっかりとリーダーズクレドに向き合っている姿が印象的でした。スピーチを読む担当者はもちろん、まわりのメンバーも耳を傾け、重要な言葉をメモに残すメンバーもいます。

どんなに言っていることが正しくても、情報共有がまったくない上司にホウレンソウについて指導されたり、自分本位で仕事をしている先輩から信頼関係の大切さを説かれたりしても、心に響くことは一切ありません。
リーダー自ら率先してクレドと向きあい、学びを得ようとする素直さ。責任者の朝礼の様子から、リーダーたる人格を磨くメンバーの姿勢を感じられました。

責任者向けの朝礼が終わった後は、各部署の朝礼がはじまります。先の責任者向けの朝礼で共有された連絡事項が、リーダーより各部署のメンバーへ伝えられるのと併せて、それぞれの今日のタスクや連絡・相談事項などをシェアするのが、部署ごとの朝礼の目的です。
部署ごとの朝礼でも、メンバー間で当番を回しながら、クレドの1分間スピーチに取り組んでいます。テーマごとに、自身が考えたこと・学びを得たことを、仕事やプライベートに紐づけて話をするメンバー。ほかの人のスピーチ内容が面白く、新たな発想・視点に気づきがあったと感じるメンバーも少なくありません。

ハーブ健康本舗の執務スペースは、3階と4階に分かれています。3階ではたらいているメンバーは全員休憩スペースに集合。部署をまたいで朝礼をしています。
仕事内容は異なりますが、毎朝顔を合わせる朝礼の時間。クレドの1分間スピーチも違う部署のメンバーが話す内容を聴けるので、新たな発見も多いのだとか。

4階では、部署ごとに個別の朝礼が開催されています。時間になると、室内の至るところで部署リーダーが声をかけ、部署ごとに連絡事項の共有がなされます。

クレドの1分間スピーチは、部署ごとに運用方法を柔軟に調整し、それぞれに合ったやり方で実践しています。スピーチに対して部署責任者からコメントがあったり、会話重視にしたり…。

部署ごとに違いや特徴はあれど、どの部署も穏やかな雰囲気で朝礼が進行していたのが印象的でした。人前で話すことが億劫で、朝礼でのスピーチが苦手なメンバーでも、同じ部署のメンバーだったら安心して話せるかも…。

価値観を体現し、確かな成長とはるかな夢の到達を!
たくさんのお客さまに支えられ、創業から27年を越えたハーブ健康本舗。前向きな志をもった多くのメンバーとともに前進し、お客さまにさらなる喜びをお届けできるブランドを目指し、日々精進しています。

ハーブ健康本舗のファンを世界中に広げていくには、私たち一人ひとりが一流のプロとして成長する必要があります。個々のパワーアップはそのままチームの力を向上させ、盤石な体制を構築することが可能です。

一枚岩の強い組織を目指し、メンバー一人ひとりが足並をそろえていく上で、フィロソフィーブックに記されている理念や指針は大切なもの。常に価値観を自分事に捉え、日々成長し、目標達成に向けて、今日も一歩ずつ突き進んでいます。

2025.4.17

著者:住吉
2012年にハーブ健康本舗へ入社、以後10年近く社員として在籍。2022年2月より独立し、現在は外部の立場からハーブ健康本舗を見つめ、ブログを通じて情報発信をしている。