ハーブ健康本舗では、メンバーが仕事をする上で成果を出すために必要な指針として、22ヶ条の考え方・行動を提唱。日々の朝礼でスピーチの題材にしながら、目に触れるようにしています。
経営ビジョンの実現に欠かせない行動指針。仕事以外のことでも指針通りに行動すれば、大きな目標や夢が実現できるはず!
↓これまでのあらすじ↓
合格率1%未満の狭き門「剣道八段への道」に挑む、品質管理・伊島。2024年11月26日、いよいよ試験本番を迎えました。
果たして試験結果は…?本番に挑む伊島の様子を追いかけました。
チームワークを重視|メンバーと「切磋琢磨」し「チームワーク」を重視する
チームメンバーは、理念とビジョンを共有する仲間です。仲間とは、共に競い合い、励まし合ってお互いを高め合う「切磋琢磨」の関係を築き、「チームワーク」を重視して仕事をします。また、チームの目標と、チームにおける自分の役割や責務を、常に意識し、お互いの強みを高め合い、弱みを補完し合って、チームとして相乗的な力を発揮できるチーム体制を構築していきます。
クレド第14条
[チームワークを重視]より
試験本番1週間前。業務中の伊島が「ちょっと来てください!」と会議室に呼び出されました。
会議スペースには、ハーブ健康本舗の代表・永松をはじめ、部署内外のメンバーが勢ぞろいしていました。
「伊島さん、これつけてください」
実は、メンバーが伊島に内緒で、八段試験に挑む伊島のプチ壮行会を用意していたんです。さっそく必勝ハチマキとタスキを身につける伊島。
八段試験の合格率は1%未満…。狭き門に挑戦する伊島に、ハーブ健康本舗のメンバーから激励の言葉と花束が贈られました。
伊島
雰囲気が楽しそうな感じで、「何かの動画撮影でもするのかな?」と思っていたら、私の八段審査の壮行会であることを告げられ、正直びっくりしました。ひとりの社員のために何ができるのか、時間を割いて考えてくれたのかと、じわじわと感謝の気持ちが沸き上がったのを覚えています。
お客さまのために何ができるかを徹底的に考える会社だと常々思って仕事をしていますが、人のことを思ってアイデアを出し取り組む企業姿勢を、改めて強く実感しました。試験後にはよい結果を報告したい…。気持ちが一段と強くなりました。
剣道をはじめ個人競技の選手は、勝負の舞台では身ひとつで戦わなければなりません。でも、そんな選手たちの背景には、競技生活を支える仲間の存在があります。
チームの想いを背負って、いよいよ試験本番の日がやってきました。
一流のプロを目指す|圧倒的な結果を出せる「一流のプロ」を目指し、結果で勝負する
プロとは結果で勝負する人の事です。仕事にとって結果とは、どれだけの成果を生み出したかに尽きます。私たちは結果を出せるプロになる為に、明確な目標と具体的なプロセスを設計して、目標を達成するためにベストを尽くします。また、私たちは、このクレドに表現された価値観に基づき判断し行動することで、私たちの経営ビジョンを実現していきます。
クレド 第21条
[一流のプロを目指す]より
2024年11月26日。東京・日本武道館。
歴史ある武道の聖地にて、剣道八段の昇段試験が開催されました。2日間にわたり開催される試験に挑むのは、全国で鍛錬をつんできた猛者たち総勢2046名。
伊島が参加した11月26日の試験会場には、1000人を超える剣士たちの審査が着々と進められていました。竹刀のつばぜり合いがチチチ…と火花のように音をたてる室内。
床を踏み込む足音や、胴に竹刀があたる破裂音に混じって、剣士の魂を込めた叫びが永遠と鳴り響く、「異様」な緊迫感に包まれた空間でした。
伊島
試験を受ける前に、福岡県で活動されている八段の有段者である先生方から、たくさんのご指導をいただきました。たくさんの教えの中で、八段審査は生きるか死ぬかの戦いであると説かれたのが印象に残っています。
審査の対戦相手となる選手の多くが、日本でもトップクラスの戦績を残してきた方々ばかりです。どこまで戦えるか、不安な気持ちもありました。しかし、会場に足を踏み入れたとき、「やられたら死ぬ、生きて帰りたい」という思いが沸き上がり、戦国時代の雰囲気が自分の中にイメージできたんです。
敗北=死。
ひとつの隙も許されない中、相手を捉える剣先が微かに震えるその先で、いったい何手の読み合いがなされているのでしょうか。剣道七段を取得し、かつ10年以上修行してきた猛者だけが受験を許される八段審査。
一流のプロの中でも、圧倒的な結果を残して合格できる剣士はほんのひと握り…ピリッとした空気が、観客席にも伝わってきます。
八段の審査は、武道場を8つの審査ブロックにわけて行われました。各ブロックに審判と、試験の審査員が6名並んでいます。
試験は4人の選手の総当たり戦。各ブロックに集まった選手たちは、目の前の選手たちの試合展開を見守りつつ、防具を身につけながら静かに出番を待ちます。
そしてついに、伊島の出番が回ってきました。
素直な心、向上心、感謝の心|どんな時も「素直な心」、「向上心」、「感謝の心」をもって仕事をする
素直な心とは、自分も含め、目の前の現実をありのままに、正しく認めることのできる心のあり方のことです。これはプロを目指す上でとても重要な要素の一つです。素直で向上心のある人は高い吸収力を持っていますので、新しい事をどんどん吸収し成長することができます。また、「ありがとう」という感謝の言葉を、積極的に発信し、仕事と人生に良い循環を生み出していきます。
クレド第22条
[素直な心、向上心、感謝の心]より
――試験本番から数日後。
八段試験を終えた伊島にどうしても話を聞きたくて、インタビューの時間をもらいました。
伊島
八段審査では、2名の選手と2分間ずつ試合をします。結果的に、私が2名の選手に対して優位に打って終わった状況となりました。これならきっといける!と、2次審査へ進む確信を持っていたのですが、合格者に私の番号はありませんでした。
後々調べてみると、日本武道館で開催された八段審査に挑んだ2046名のうち、合格者は16名。合格率は0.78%でした。
他の剣士に引けを取らない技の力強さとスピード、気迫を見せてくれた伊島。それでも剣道八段の壁は高く、伊島にとって初めての八段審査は「不合格」という結末を迎えました。
伊島
見間違いかと思って、何度も張り出された合格番号の一覧を見返したんです。それでもやっぱりなくて…。
試験の立会い後は、十分な手応えを感じていて。二次審査への心の準備をしていた矢先だったので、とにかく悔しい気持ちでいっぱいになりました。
伊島がこの試験にどれほど練習をつんできたのか、どういう想いでのぞんだのか。本ブログの取材を通じて、これまで伊島からたくさん話を聞いてきただけに、その悔しさが痛いほど感じられました。
悔しいという気持ちを素直に口にした伊島。残念な気持ちを認めつつ、それでもいまは、この結果を前向きに受け止めていきたいと語ってくれました。
伊島
審査本番を目標に修行を積み重ね、体を絞って、万全の状態で臨みました。研鑽したからこそ、ここまでやれば自分の体得している技・スピード・打ちどころの嗅覚は通用すると確信できたのが、この試験で得られた成果です。いまの実力値を正確に把握し、不足している部分を死ぬ気で修行すれば、さらに厚みを増した自分が形成されると信じています。
自分の試験が終わったあと、会場に残り、一次試験を通った方々の二次試験をすべて見学したんです。戦いを見てわかったのですが、二次審査に進んだ方々と私の違いは「風格」でした。長年の稽古から練り上げられた風格が、一つひとつの所作や気迫にあらわれ、試合をみている人たちに伝わる。これこそ目指すべき剣士像だと感じました。
100以上もの激しい戦を勝ち抜いてきた武将・武田信玄。軍機に書かれていた「風林火山」は有名な言葉です。“疾きこと風の如く、徐かなること林の如く、侵掠すること火の如く、動かざること山の如し”…。
風林火山を体現する“静と動”の所作は、八段に求められる技倆(ぎりょう)でもある「剣道の奥義に通暁、成熟し、技倆円熟なる者」(※)に欠かせません。体得するために、所作の研究と心の修行を行わなければならないと感じました。
参考:全日本剣道連盟 AJKF 全剣連書庫より「剣道・居合道・杖道 称号・段級位審査規則/称号・段級位審査細則」
常にチャレンジ|拡大可能な1勝を作るために、常にチャレンジし続け、現状を打破する
現状に満足し、現状に留まることは、「退化」を意味します。だから、私たちは現状に留まることを断固拒否します。成功させにくい新しいことに日々挑戦し、努力と工夫を重ね、成功させるために前進し続けます。チャレンジする際は、事前にリスクとリターン、必要事項を正しく把握して小予算でテスト!私たちは、評論家ではなく勇気ある実践家、常にチャレンジし続けます。
クレド第9条
[常にチャレンジ]より
実は剣道の昇段審査では、自身の体捌き・技のキレ・所作を振り返れるよう、個人の振り返り用に試合中の動画を撮影することが許可されています。今後の修行の糧になればと、ブログ用の写真とは別に、試合中の様子を動画におさめ、伊島に共有することにしました。
試合中の動画を見た伊島は、自身の動きを振り返り、前向きなコメントをくれました。
伊島
二次試験を見学していたときに感じた「風格」が、自分の試合動画を改めて見てみて、やっぱりまだ足りないなと感じました。攻撃するとき以外の所作が落ち着きのない感じがして。武田信玄の風林火山を想起させる“厚み”を身につけたいと考えています。
試合展開にも学びがありました。確かに有効な打突は打てているものの、思った通りに相手を動かせていない場面が複数あり、コントロールできていないように感じたんです。
剣道の世界では「先々の先」といって、相手が仕掛けようとしている攻撃を素早く察知して、攻撃される前に手を打つよう教えられます。相手の先の先を読んで、動きをコントロールする状況を、いかなる相手に対してもできるようになる。次の課題が見えてきたように思います。
自身の現状を受け止め、自分に足りなかったことをどう習得していくか、前向きに考える姿が印象的な伊島。“次”という言葉が出てきたので、インタビューの締めに今後の目標をきいてみました。
伊島
もちろん、八段試験にリベンジします!2025年5月に京都で開催される審査に挑戦する予定ですので、残り5ヶ月間を大切に過ごし、有意義な修行期間にするつもりです。
修行の内容は軌道修正すべきところは適切に修正し、現在よりもさらにレベルアップできる方法を検討します。八段試験を受けると決意した際にたてた稽古やからだづくりは、試験までモチベーション高く取り組み、やると決めたメニューをすべてこなせました。
5月の本番までこの集中力を切らさず、さらにパワーアップします。実は、得意技もさらに磨きがかかるよう修行中なんです。相手の攻撃を受け流しつつ、体制が崩れたところに技を決める「応じ返し」を、自分の武器にしようと取り組んでいます。
嬉しいことに、家族も応援してくれて、5月の試験は一緒に同行してくれる予定なんです。応援してくれる周囲の期待を背に、審査員・観戦者・ほかの剣士の皆さんの心に響くような技を披露できるよう、これからも頑張ります。
剣道八段という狭き門に対し、果敢にチャレンジを続ける伊島。努力と工夫を重ね、成功させるために前進し続ける彼ならば、きっと八段合格を勝ち取れるはず!嬉しい知らせを待つばかりです。
決意編、鍛錬編と3話にわたってお送りした『剣道八段の資格取得に挑んでみた』シリーズ。2024年の挑戦はひとまず幕を下ろしました。
来年、新たな気持ちで八段合格に挑む伊島の姿は、引き続きこのブログで発信し続けます。伊島の活躍を、今後もお楽しみに!
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著者:住吉
2012年にハーブ健康本舗へ入社、以後10年近く社員として在籍。2022年2月より独立し、現在は外部の立場からハーブ健康本舗を見つめ、ブログを通じて情報発信をしている。