ハーブ健康本舗からお客さま向けに提供している商品のパッケージ、同梱しているツール類、ご注文を承るWebページ…。そのすべてはクリエイティブ制作の部門で生み出されています。

ハーブ健康本舗では、組織内にクリエイティブ制作の部門を内製化。商品開発や各販促部門と直接コミュニケーションを取りながら、よりよいものづくりに貢献しています。

デザイナーを志す人たちの就職先のひとつに、デザイン制作会社に入る道があります。デザイン制作会社で働くのと、社内のデザイン専門チームとして働くのとでは、どういう違いが出るのでしょうか?

今回は、ハーブ健康本舗のクリエイティブ制作で活躍する2名にインタビュー。現在の仕事内容から制作物の評価の仕方、スキルアップの実感について、率直に聴いてみました。

赤瀬/クリエイティブ制作
2016年7月入社。クリエイティブ制作で数々の制作物を手がけてきた。現在は制作の傍ら、Web制作物の担当リーダーとしてディレクション・指導を行っている。

時/クリエイティブ制作
派遣での勤務を経て2023年1月より正社員として入社。現在は主に既存のお客さま向けの制作を担当。誰よりも熱心に仕事に打ち込む戦力メンバー。

通販会社デザイナーの仕事内容・制作の進め方|クリエイティブの実績は自分で把握

― ありとあらゆるクリエイティブの制作に関わっていらっしゃるおふたり。現在はどのような部署体制で仕事をされているのですか?

赤瀬
現在クリエイティブ制作は6名体制で、大きくWebチームと紙チームに分かれており、各種制作を進行しています。私はWebチームのリーダーを務めていて、通販サイトからLP(※)までを手がけています。

※ランディングページの略。広告用に制作されたWebページのこと。


私は紙チームに所属していて、上司の指導のもと、既存商材のノベルティやお客さま向けのお声ツール、季刊誌などの制作に関わっています。現在は、クリスマスや年末に向けたキャンペーンのご案内ツールの準備が本格的にはじまっています。

赤瀬
Webの方では、最近力を入れている『HORMO』のWebページや、テレビCMと整合性があるLPを作成しています。Webはスピード感が早いので、クリエイティブもどんどん投下するようにしています。

― なかなかの制作量ですね!普段から仕事は忙しいですか?

赤瀬
波があるように感じます。どうしても忙しいときは残業しますが、「遅くまで無理しない」という部署方針があるので、自分の意志でコントロールしながらやりくりしています。


私の場合は上司に仕事をもらい、上司に確認してもらいながら制作を進めているので、上司に仕事量をコントロールしてもらっています。

仕事をしていると、「いまつくっているクリエイティブのアイデアは忘れないうちに形に残そう!」と思う瞬間があるので、そういうときは自分で区切りをつけて取り組んでいます。

― 自身で時間管理をしながら制作を進めていらっしゃるのですね!制作の仕事は、ひとつ作ったらすぐ次の制作へ…とひたすら制作し続けているようなはたらき方のイメージがあります。おふたりは、自分のクリエイティブを振り返ったり、評価をもらったりする場面はあるのでしょうか?

赤瀬
Webのクリエイティブは、関係者だけが閲覧できる特定のサーバーに数値実績が公開されているんです。施策実施のタイミングをみて定期的にアクセスし、自分が制作したクリエイティブの効果を確認しています。

あとは、現場の担当者から情報を共有してもらったり、パートナー企業の代理店の方との議事録ややり取りの記録を確認したりして、クリエイティブの実績を把握することが多いです。


紙のクリエイティブでも同様、数値実績を追うことが可能です。1年前に入社したときに、実績をまとめたシートについてレクチャーを受けたのを覚えています。企画部署の皆さんが共有してくれる情報をもとに、自分のクリエイティブの効果を知り、次に生かしています。

赤瀬
自分から情報を取りにいくよう心掛けてはいるものの、数値をみても効果がわかりにくい部分は、販促部門のメンバーに質問・確認しています。同じクリエイティブでも出稿する媒体によって効果に差が出たり、販促内容が複雑になると、単純な数値の良し悪しで測れないこともあるので…。


私も更新された数値をみて、この結果はどういうことだろう…とよく悩みます。わからないときに担当の部署のメンバーへすぐに聞ける環境にあるのは、とてもありがたいです。

デザイナー専門部署ではたらく魅力|率直なフィードバックで成長を加速

― 仕事のやりがいを感じたり、モチベーションが上がる瞬間ってどんな時ですか?


お客さまからお褒めの言葉をいただくときは、やっぱり嬉しいですね。お電話やお手紙で、お客さまのお声をちょくちょくいただく機会があります。「季刊誌のこのページが好き」「毎月楽しみに読んでます」といったお声は、頑張って制作してよかった!と思えます。

― お客さまの反応がみえるのって、通販会社のデザイナーだからこそのメリットなのかもしれないですね!おふたりは制作会社ではなく、通販会社のデザイナー専門部署で仕事をされていますが、“専門部署ではたらく魅力”って何かありますか?

赤瀬
周りにデザイナーの経験者がいて、経験が浅い人をサポートしてくれる体制ができているのは、専門部署ならではの特徴だと思います。部署として教育体制が確立しているので、制作を通じて成長したい人には魅力的な環境です。


自分がつくったクリエイティブのフィードバックを上司にもらうとき、厳密な指示ではなく、「明るめにして」「パキッとさせて」とアドバイスをもらうことがあるんです。

単純に言われた通りに修正するのではなく、アドバイスされた意図を自分なりに考え、改善案を出す時間をもらえることは、自分の成長に繋がります。単純な修正指示の方が早く済むのに敢えてそうしないところに、個々人の成長を重んじる姿勢を感じ、私も早く成長しなければと前向きな気持ちになります。

― なるほど!制作会社は制作に特化し、クライアントの要望に応えるため効率的に制作し続ける場所だというイメージがあります。デザイナー専門部署だと、制作を通じて教育することが体制として構築され、部署として個々人の成長を支援する点が特徴的ですね。

赤瀬
ハーブ健康本舗は会社としてレクチャーや育成制度に力をいれている企業だと思います。クリエイティブ制作も例外ではなく、クリエイティブの良し悪しがわかるだけではなくて、良し悪しを判断する軸を理解できるように、皆で日々学んでいます。


自分で考えて提案した改善クリエイティブには、明確にフィードバックをもらえるのがすごく嬉しくて。自分の中で「なんとなく違う…」と感じる部分を、客観的な視点で具体的に言語化してもらう過程で、さまざまな気付きがあります。

以前、赤瀬さんに課題をもらって、バナーづくりの練習をしたことがありました。自分が最初に提出したクリエイティブ・改善したクリエイティブ・赤瀬さんが制作したお手本のクリエイティブを見比べると、アドバイスをもらって変わった点、自分にまだ足りなかった点がハッキリ見えてきて、とても参考になったのをよく覚えています。

赤瀬
時さんは自身のクリエイティブの振り返りを、誰にも言われずにひとりでちゃんとこなせるので、本当にすごい!と尊敬しているんです。自分のクリエイティブを他のクリエイティブと見比べる力があるのは、後々大きく成長できる要素だと思います。

― 実は赤瀬さんは、2020年6月にインタビューさせていただいています。3年の月日が経ち、赤瀬さんが学んだことが時さんに受け継がれ、おふたり自身も部署としても、どんどんパワーアップされているんだと、感慨深くなりました!

赤瀬
入社したときは本当に自分のスキルに対して自信がなかったんです。ハーブ健康本舗に入社し、さまざまな仕事を通じて、たくさんアドバイス・指導を受け、いまでは余裕が生まれて「なんでもつくれる!」と思える自信がつきました。


私も最初、デザインスキルは初歩の初歩でした。入社したばかりの練習でつくった課題は、白紙の状態から進められなかったのをよく覚えています。最近はラフをみながら、自分で「こういうデザインにしたい」「こういうあしらいをつけたい」と、アイデアが浮かぶようになりました。

赤瀬
制作スキル以外でいくと、私個人としてはディレクションができるようになったのも大きな一歩だと感じています。自分が教えて指示したものが形になる。教えるうちに自分自身もスキルが定着し、難しい業務にも挑戦できるのが嬉しいです。

通販会社デザイナーの未来|成長のきっかけになった一言と、目指すビジョン

― デザイナー専門部署の教育体制に関してお話を伺いましたが、おふたりが上司や先輩社員からアドバイス・フィードバックを受ける中で、印象に残っている一言などありますか?

赤瀬
化粧品のLPを制作している頃だったと思うのですが、社長から「赤瀬さんがつくるクオリティのクリエイティブを、他の人がつくれるようになったらいいよね…」としみじみ言われたことが、いまでも心に残っています。

自分ができるようになるだけではなく、他の人ができるようになるには、今までと違う視点で考える必要があります。制作におけるディレクション、指導するスキルが必要だと感じ、いっそう頑張ろうと思いました


少しネガティブな表現なのですが…制作したノベルティのデザインについて上司からフィードバックを受ける際、「これじゃお客さまには出せないよね」と言われたことです。もちろんショックでしたが、何がいけなかったのかを考えるきっかけができて、その後よりよいクリエイティブができました。

最近は、フィードバックで一言「いいね!」と言ってもらえることが増えたんです。褒められて伸びるタイプなので(笑)より頑張ろうと思えます。個々のスキルを理解してもらった上でのフィードバックは、信頼性がありやる気が出ます。

― できている点は認め、できていない点は明確に伝える。率直なフィードバックが行われていますね。インタビューの締めに、ハーブ健康本舗のクリエイティブ制作で今後目指すビジョンがあればお伺いしたいです。

赤瀬
いままではデザインの技術のみを磨いてきました。制作の経験値が増えつつある中、これからは、ディレクションや撮影の立ち合いでの指示ができる、制作における具体的な指導で人を動かせる人を目指します。


制作したクリエイティブすべてに対して、熱く想いを語れるようになりたいです。この場所にこのデザインを置いた理由、色をつけた理由…デザインした意図をきちんと説明できれば、お客さま目線でのデザインがもっと効果的につくれるし、後輩に言葉で伝えることもできます。 

赤瀬
時さんは論理的な思考が得意で、ロジカルに自分がやるべきことを見つけ進めていくのが本当に素晴らしいと思っています。私は感性で動くタイプで、部署のメンバーもそれぞれ色があります。全員の個性を尊重し、スキルを充実させながら連携することで、部署としてもできる仕事が幅広くできると考えています。


入社当時から思っていましたが、ハーブ健康本舗のデザイナー部署はチーム内でのコミュニケーションが豊かだと思います。これからも制作の経験や部署内でのフィードバックを活かして、どんどんできる仕事を増やしていきたいです。

制作を通じて成長できる環境こそ、デザイナー専門部署の強み!

通販会社のデザイナー専門部署ではたらくふたりのクリエイターに、仕事内容やはたらく魅力を語っていただきました。

数値実績やお客さまのお声が共有され、自身のクリエイティブの効果を実感しやすい。また、組織として教育体制が確立しており、成長できる環境にある点が、デザイナー専門部署の強みとなることがわかりました。

何より大切なのは、その環境をどう活かすか。率直なフィードバックから学びを得たり、新しい領域にチャレンジしたり、自身のスキルをどんどん広げていく前向きな姿勢をもつ人が、デザイナー専門の部署ではたらくのに向いているようです。

ハーブ健康本舗の躍進に、クリエイティブ制作が今後どのように連動していくか。引き続き追いかけていきたいと思います。

▼その他の記事はコチラ▼
各テーマのアイコンをクリックしてください

執筆:住吉泰地(すみよしだいち)
ブログ/YouTubeもよければご覧ください。