外部ECの売上がやけに好調なので、悪いことしてないか縛り上げて取り調べしてみた　後編

ハーブ警察－－美容や健康に関する食品、化粧品を企画・販売する通販会社ハーブ健康本舗内に存在する、愛と正義の秘密結社である。会社の平和を守るため、ハーブ警察は今日もまた、鋭い視線で社内を監視し、悪を取り締まるのである。

（これまでのあらすじ）妙に売り上げ伸長率の高いAmazon・楽天の運用担当部署である【外部EC】のメンバーを連行した中野刑事。取り調べの中で、お客様視点でコツコツと誠実な仕事ぶりが成果につながっていることが明らかになるが、まだコンプラ違反の疑惑を払拭できない中野刑事は、もう少し尋問を続けることにした。

前編の記事はコチラから！

※普段はコロナ対策でマスクを着用していますが、撮影時のみマスクを外して撮影しております。

今回の登場人物

中野刑事
愛と正義の秘密結社・ハーブ警察の構成員。普段はクリエイティブ制作の部署で質の良い各種ツール制作を手掛ける。いつも忙しいのにお願いしたらこういう役回りを引き受けてくれる、心の優しい人。

新徳
EC企画の責任者。自社サイト・国内外のECサイト運営全般から、各部署のWEB回りのサポートまで、えげつなく仕事をこなす。仕事量に反して、ロープに縛られる等の面白キャラもこなしてくれる、心の優しい人。

徳永
EC企画の外部ECメンバー。前職では紙媒体に関わる仕事をしていたが、ハーブではがっつり楽天・Amazonの運用担当として日々業務を推進している。カメラを向けると進んで良い表情＆ポージングをしてくれる、心の優しい人。

芦塚
EC企画の外部ECメンバー。ハーブ入社後1年くらいだが、徳永と一緒に楽天・Amazonの主担当としてゴリゴリ仕事をしている。今回かなり癖の強い面々とのコラボ企画だったが、笑顔で対応してくれた、心の優しい人。

語られる真実　―求められる商品を的確に見抜く審美眼

中野刑事
Amazonや楽天内でどの商品を売るのか、お客様像を明確にイメージしながら選定し、魅力的なコンテンツづくりと適切な広告投資でコツコツ運用していく…という話だったよな？

新徳
そうです。前回もお話した機能性表示食品『シボヘール』は顕著な例で、Amazonユーザーのお客様のニーズにマッチした商品選定であったことはもちろん、地道に魅力的な商品コンテンツを充実させていったことが実績に繋がったと考えています。Amazonランキング1位（※）をとった時はとても嬉しかったですね。

芦塚
商品数が多く変動も激しいAmazon内でのランキング1位（※）はとても名誉なことですし、ランキング1位（※）を獲得した商品としてアピールすることでさらに多くのお客様に知っていただくきっかけになる点が魅力だと考えています。初めて1位にランクイン（※）したのを確認した時に、社内からワッと拍手が起こったのがすごく印象的でした。

※Amazon ダイエットサプリメント売れ筋ランキング 1位（21/3/22-21/4/8）

中野刑事
日々のご愛用者様からの手紙も励みになるけど、Amazonはじめ自社以外のECサイトで実績が認められるというのもまた、努力が実って嬉しいことよな…。

新徳
商品選定については、お客様のニーズという観点に加えて、時勢や市場を読む、参入タイミングを意識することも重要です。指定医薬部外品の薬用アルコールジェル『ウィルストルPRO』を販売したのは、まさにこの時期だからこそお客様にいち早く届けたい商品として、Amazonや楽天の媒体とも非常に相性の良い商品でした。

徳永
いつにもまして、商品開発時のスピードは尋常じゃなかったですよね。僕たちも商品開発メンバーに負けないよう、ものすごいスピード感で販促準備をしました。

中野刑事
ウィルストルPROは便利よな、昼飯前とかに、俺も使ってる！…そうか、市場やお客様が求めていることをしっかりキャッチして、ピッタリ合致した商品を誠意をもって伝える、それが後々実績として現れていくんやな…。

新徳
Amazonや楽天の規模が大きくなった背景もあり、最近は商品開発の段階からAmazon・楽天での販促を見据えたものづくりを、商品開発メンバーと一緒に進めることに挑戦しています。市場の動きは僕たちが一番把握しているので、情報を密に共有し、じゃあこんな商品アイデアはどう？など議論を重ねています。素材や製法の新しい知識も教えてもらったりして、とても有意義な時間に感じています。

取り調べの決着　―外部EC責任者がメンバーに託す想い

中野刑事
いままでの話を聞くと、外部ECは順風満帆やな！

徳永
いや、実は失敗談もありまして…当時、安定的に製造するのが難しかったため終売を検討していた商品があったのですが、「この商品は絶対Amazonや楽天で売れる！終売前に爆発的に売れる！」と思って、企画を練ってご案内したところ、見事にお客様にふるわなかったことがあったんです…。

新徳
ありましたねぇ（笑）

徳永
すごく悔しかったのですが、お客様が寄せてくださったレビューを冷静に見返すと、確かにお客様が求めているものとその商品が提供できる価値にズレがあることが分かったんです。いくら商品が良いものでも、それがお客様に合うものでないといけないことを痛感した出来事でした。

新徳
レビューという機能は外部のECサイトならではの特性で、読み込むと市場の動きやお客様の思いが把握できる、面白いコンテンツです。皆さん率直に、本音でぶつけていただいていますので、いただいたものは真摯に受け止めて、次に生かすよう心掛けています。

中野刑事
なるほど、過去のいろいろな経験から学びを得て、いまのAmazon・楽天がある訳やな…。

芦塚
学びと言えば、私は入社してちょうど1年くらい経つんですが、入社後に新徳さんから言われた言葉でずっと記憶に残っているのが「調子が良い時に次の準備をしよう」なんです。実際に、成長中に新しい商品や広告メニューのことを考えていたおかげで、苦しい時期に次の打ち手が実施できた経験があったので、改めて大切な考え方なんだということが実感できました。

新徳
調子が良い時にこそ次の準備を…というのは、経営者視点の考え方なんです。店舗運営をしていく上で重要な視点なので、ぜひふたりにも身につけてもらい、Amazon・楽天を独力で運営してもらいたいと考えています。言ってなかったんだけど、今期から社長への収支報告をふたりにお願いしようと思っているんだよね。

徳永
そうなんですか！？

芦塚
初耳です…。

中野刑事
収支報告というと、まずは現状の実績状況を把握し、そこから課題を抽出、そして課題に対する打ち手までを自ら考え、論理的に分かりやすく報告する…こんな感じか？

新徳
はい、収支報告には数値を見たり分かりやすく報告したりするスキルも必要ですが、何よりお客様視点で市場やニーズを捉え、それに見合った適切な策を提案していくことが重要です。そして、提案した策を誠実に取り組み続けることで、Amazonや楽天はもっと成長することが出来る。ふたりには、その成長を支える役をお任せしたいので、また今期しっかりと取り組んでほしいです。

徳永・芦塚
はい、頑張ります！